はじめに
今回は、英語の勉強法に関する記事です。
TOEIC900点とは一見ハードルが高い数字ですが、英語で情報収集をしようと考えると最低限のレベルで、当然超えておかなければならないハードルです。
私の勉強法は正直かなり負荷が強いですが、忙しいビジネスパーソンにピッタリの最速メソッド。
私自身も1年足らず(1日2時間)で試行錯誤しながらTOEIC900点超えをしていますし、私が教えてきた人達は1か月でTOEIC200点UPもざらにいます。
ライザップのような結果にコミットする勇気のある方は、ぜひこの記事をじっくり読んでみてください。
なお今回は英語について中学校まで授業を受けた人を対象に書いていきます。
(理解はしていなくても大丈夫です。)
ざっくりTOEIC900点までの道のりを図にしておきますので、この後の説明の参考にしてください。
目標設定(30分)
英語を学習するのは、一大プロジェクトです。
このメソッドでも概ね540時間程度の勉強時間を想定しています。
この記事を書くにあたり“TOEIC900点 勉強時間”というワードで検索し、一般的な感覚を調べてみたところ、、、
あるサイトはTOEIC800点から900点になるまでに500時間、あるサイトでは900点まで1500~2500時間かかるとしている。
2500時間といえば、一日3時間勉強するとして2年ちょっとかかります。
忙しいサラリーマンはそんなに時間をかけてられませんよね。
とはいえ私のメソッドでも一日3時間で半年のアフター5を費やすことになります。
あなたの時給が2000円だとしても150万円の投資をするわけです。
それなりに強い動機が必要です。
まずは30分英語ができたら何ができるのかしっかり考えてみましょう。
その達成できる姿を見てあなたの半年を費やす価値があるかを考えましょう。
英語はTOEIC600点や700点等中途半端にできてもあまり役に立ちません。
合理的な投資判断は、まったくやらないか、できるまでやるかの2択です。
もしあなたが、あなたの半年を英語に費やす価値があると判断したのであればその理由を紙に書いて壁に貼っておきましょう。
人間は、よく見るものに影響を受け、よく見るものは重要なものだと勝手に判断するものです。
これは脳科学者の池谷裕二先生も著者でおっしゃってます。
また今後紹介するすべての勉強に共通することですが、関連する教材を必ず家の一番目立つテーブルの上においてください
これで勉強への入りやすさがまるで変ってきます。
最初の2週間は、発音と文法
発音
正直発音はやらなくてもTOEIC900点には達します。
ただ、その後のことを考えるとどうしても最初に身に着けておきたい。
普通に発音を勉強しててもアメリカで実際に伝わらないことがざらにあります。
また音を聞き分けられることで単語の学習速度やリスニング能力が飛躍的にあがります。
なのでまずは発音を覚えたいところです。カタカタ英語は、絶対やめて発音記号を覚えましょう。
教材は定番ですが、英語耳を上げておきます。
英語耳の構成は、歌を聴きながら発音記号を覚えましょうというコンセプトです。
最初の1週間は毎日1時間CDを聞きましょう。(音に集中してただ聞くだけです。自分で話すとカタカナ英語になるので聞くことに集中しましょう。)
2週目は、本の中にある発音記号の説明を読んでください。ここで初めてカタカナと英語が一対一で対応しないことがわかります。ちなみに発音ができるようになるまで頑張っているとそれだけで時間が過ぎてしまうので、できるようになる必要はありません。
ロジックで、この音は違うはずだということを覚えましょう。
実は気を付けるべき発音はそれほど多くないので、2週目は、CD30分、発音記号の読書30分で最低本の発音記号の部分を2周しましょう。
これでも恐らくすぐに忘れてしまうので、単語の勉強のときや発音がわからなくなったときに振り返えることになります。
文法
受験を乗り越えてきた人であればある程度できているかもしれませんが、受験をやっていない人は圧倒的に文法に弱いです。
ただ、実はTOEICの文法問題はめちゃくちゃ簡単。
ほとんどが文型の問題や自動詞他動詞を聞く問題であったりします。
最初の2週目は中学校レベルから高校初等レベルの文法を身に着けていきます。
基本的に問題集をゴリゴリやっていきます。
英文法レベル別問題集 2基礎編 改訂版 (東進ブックス)を使いましょう。
本当にこれを見て全く分からないという人は一度薄い文法書を通読してもいいかもしれませんが、問題集を中心にわからないところがあれば文法書に戻るというのが最短ルートです。
文法書を2つ挙げておきます。
文法問題集をいきなりやるのがつらすぎるという人は大岩先生の文法書をざっと読みましょう。全部理解する必要はないので流し読みで1日~4日で読み切ります。
レファレンス用にはほとんどすべての疑問に答えてくれるForestがおすすめです。
ただ勉強に不慣れな人は、Forestはボリュームに圧倒されるため大岩先生のものをレファレンスに使ってもよいかもしれません。
※受験参考書が多いことが気になるかもしれませんが、圧倒的に受験参考書のほうが安くわかりやすいためです。TOEICの問題集は正直模試以外はいりません。
文法には一日2時間を費やします。できたらこの最初の2週間で2週は問題集を終わらせたいところです。
文法問題で気を付けてほしいのは1問に時間をかけすぎないこと
答えを自然に覚えるくらいがベストなのでわからなければすぐに答えを見てしまいます。
わからないのは自分の能力のせいではないので、間違っても全く気にせず答えを理解します。
単語学習はメインではないですが、わからない単語が出てきた場合にはそのまま問題集に意味を書き込んでいきましょう。(発音記号も忘れずに)
※別のノートに単語をきれいに書き写すのも効率が悪くなるので必ず直接書き込みましょう。
単語検索はアルクの英辞郎を使います。(なんでもいいんですが。。)
3週目~3か月目までの戦略
さて、いきなりざっくりした期間設定に驚いたかもしれないがここからの勉強方法はそれほど種類は多くありません。
英単語 DUO
まず、英単語。
TOEICは基本的に8000語レベルの英単語が出てくることになっています。
これは受験が6000語程度だということを考えると結構多いと思われるかもしれません。
やり方を間違えなければ、単語は想像以上に覚えられるのでここは頑張っていきたいところです。
3週目からDUOを使ってほしい。
DUOはCDまで入れると高くついてしまう代物ですが、
- 自然な例文
- 1例文に多くの単語を学べる
の2点において他の並べるものがないため最速を目指すならこれがマストです。
CDの長さが60分、見出し語2,569語、例文数560で大体6000語レベルの英単語を学べます。
単語を覚えるときに最も重要なことは、、覚えようとしないことです。
覚えようとすると覚えられないと自分に腹が立つ又は自分がだめだと思い込んでしまいます。
人間の記憶力なんて人によってそれほど変わらないし、実は歳をとって覚えられないということはない。
ただ、覚え方が変わってくるにすぎません。何回もインプットしないと覚えられないのは当たり前だっと軽く考えて進みましょう。
2つ目に大切なことは、単語に触れる日数を増やすことです。
回数ではなく、日数というところがポイントです。
私が高校生の時にやっていた一番最悪の方法をここでご紹介しましょう。
一単語をつらつらと長く書いてしまう方法です。
この方法だと、残念ながら書いている途中に集中力が切れてしまうし、なによりも1日に学習できる単語が劇的に減ってしまいます。
私の考えでは一日に最低500単語は学習したい。もちろん覚える必要はないが500単語を見るということが重要です。
これは、人の記憶が寝ているときに定着するということと関係しています。
人は寝ているときに生命の維持に重要だと思われることを海馬という脳の一部分が判断し記憶します。
この時人間の脳は、インプットされる回数が多いと重要だと思い込む。
この修正を利用するためにできるだけ多い日数同じ単語を見てこの情報は生命維持に重要だっと海馬に誤解させてあげないといけないのです。
さて、DUOの利用方法ですが、最終的にはCDを1日1回テキストを見ながら聞くという方法で終わらせることになります。
ただし、最初からCDを聞くと早すぎて全く聞き取れない。そこで最初はまずCDが聞き取れるようになるまで読んでいくことが必要になります。
ここでも細部に入らず適当にやることが重要です。単語の意味は全部覚える必要はなく、例文に出てくる意味だけでよいでしょう。
1日1時間できるだけ多くの例文に触れましょう。最初は意味も分からないため1例文に20秒、1時間に180例文をこなすペースできましょう。4日で1週できます。
やってみるとわかりますが、知らない情報にひたすら触れ続けるというのはものすごくつらいです。
決して覚えようとせず、さらさらっとインプット知っていってください。
一気に1時間するのは難しいので時間を小分けにするというのも戦法ですが、必ず寝る前の時間を含めてください。寝る直前に頭に浮かんだことが記憶されやすいためです。
英単語 速読速聴英単語
さて、3週間から3か月目までは徹底的に英単語を鍛えなくてはなりません。
そこで使うのが速読速聴英単語。
DUOだけを使わないのは、勉強が単調になるためです。
速読速聴・英単語は、ある程度まとまった記事から英単語が学べるというスタイルです。速読速聴英単語の中でもCoreは、DUOと同じ6000語レベルのボキャブラリーを多く収録しています。
同じレベルなので重複している単語も多いのですが、2方面から勉強すると定着率が上がりますし、また勉強の仕方が違うので得られる能力も変わってきます。
自分のレベルがこの単語レベルに足りていないと思っても必ずビジネスマンはCoreを使いましょう。
BasicやDailyはビジネスマンにとって中身が面白くなさすぎるからです。
知らない単語があれば、こちらも直接例文に書きこんでいきましょう。
文法は、一通り最初の2週間で本当に基礎的な部分はわかっていますが、恐らく理解できないところが出てきます。
そのときにはわかる人にすぐに聞くというのがベストです。もし回りにいなければ私のツイッターまで連絡を頂ければご回答を差し上げます。
自分で文法を調べるのは効率が悪いのでやめましょう。
ここでやってほしいのは、CDを聞きながら音読すること。
音読のメリットは、
- 耳で聞いたことは覚えやすい
- 英文を戻ることができないので、英文の語順で読む癖がつく
の2点です。
2点目について一応説明しておきましょう。これは受験勉強の悪しき風習ですが、分析的に英文を日本語に直そうとしてもどうしても後ろから戻る癖がついてしまします。
例文を見てみましょう
Fortunately, I met a girl, who would be my wife, when I was 18.
日本語訳は「幸運なことに、私は18歳のときに(将来)私の妻となる女の子に出会った。」だが、
英語の語順では、「幸運なことに、私は出会った、少女に、その少女は(将来)私の妻になる、私が18歳のとき」
となっている。この違いを受け入れるため最良の方法が音読です。
最終的にはCDと同じ速度で読めるようになってほしいですが、かなりレベルが高いため最初は自分のペースで進めましょう。
これも1日1時間ですが、一日に5記事を進めてほしいです。記事が64本あるため12日で1週目が終わる計算ですね。
逆にこれ以上かかるようなら細かく読みすぎなので読み方を見直しましょう。
最終的には2日で全部読めるくらいにはなりたいところですね。
Short passageはやらなくても大丈夫です。
英文法 レベル別英文法 レベル3
さて、最初の2週間からレベルアップしてレベル3です。
センター試験レベルとなっていますが、実はこのレベルの問題が解けるようになればもうすでにTOEICの文法問題の9割以上は解けるようになっています。解けない時はほとんどの場合単語力が足りないときだけです。
これは最低3周しておきたいところです。
3週目から3か月の期間に文法にかけられる時間は1時間となるため最初の2週間よりも時間がかかってしまうと思いますが、2.5か月くらいあればおつりがくるぐらいでしょう。
とにかく高速で解くことは意識してください。普通の4択問題であれば最終的に1問10秒かかってはいけません。
なおすべての問題にあっているところに〇間違った問題に×をつけましょう。3週終わった段階で間違っている部分を復習することになります。
3か月後の勉強の成果
さて、ここまで行けばもうかなりの力がついています。
TOEICの潜在的な能力は700点近くまで伸びています。
ここで一度TOEIC模試を受けてみましょう。
公式模試でもよいのですが、コスパが悪いためヒロ前田の模試がおすすめです。
もしかしたら、500点程度しか取れないかもしれませんが、心配はいりません。
これはTOEICの問題形式に慣れておらず、効率よく問題が解けていなかったにすぎません。
なおこの模試は今後の3か月の勉強の中心にもなります。
4か月目~5か月と2週間目 のストラテジー
ここまでくれば正直もう何も心配することはありません。
英語が伸びない一番のリスクは、勉強が続かないことだからだ。
この段階までくればTOEICに合わせた勉強をしていくことになる。
英単語
英単語も正直この段階ではおススメを上げる必要もないと思います。
TOEICの少し難しめの英単語帳であればかまいませんので、1冊だけ選びましょう。
この辺りを一応おススメとして挙げておきたい。
1ランク上を目指すのであればTOFLEの英単語帳も優れている。
ちなみに実は、TOEFL3800のような、例文なしで単語と意味がひたすら並ぶ英単語帳が英単語を覚えることだけに特化するのであれば一番効率が良いです。
これは単純に1日に見られる英単語の量を最大化できるからです。
CDも単語と意味だけを話すので無駄がない。
ただし、TOEFLの英単語帳には当然TOEICに出てこない単語も多いのでTOEICの先まで考えられる人に使用者は限定されるでしょう。当然TOEICの英単語帳のほうが点数に直結しやすいです。
この段階では単語を覚えるスキルも上がっているため、単語は一日30分の勉強でよいでしょう。
模試
模試は模試として解かないことに注意してください。
1回2時間もかかる試験をあっているかどうかわからずに進むというのは勉強という観点で効率が悪すぎます。
リスニング
ここまでDUOや速読速聴英単語で英語の音は聞いてきましたが、リスニングの勉強はほとんどしてきませんでした。
ここから模試の問題を解きながら一気にリスニングレベルを上げていきます。
使うのはPart3とPart4のみです。
1パッセージずつ解いていきます。
方法は次の通りです。
- 何も見ずに問題を解く
- 答えの文章を読む。(日本語訳までわかるように読みましょう。)
- 全ての音が聞こえるようになるまで答えの英文を見ながらCDを聞く。
いうまでもなく3番がとにかく大切です。
英語は、とにかく前の単語と後ろの単語がつながったり(リエゾンと呼ばれます)、ある単語の発音が極端に小さかったりと読み方の癖があります。
また日本語と違い抑揚がものすごくある言語です。(日本人みたいに平坦に読むと伝わりません。)
その読み方になれるために全部聞き取れるまで徹底的にやります。
1日最低1時間やりましょう。
3つの模試のリスニングパッセージが全部で70問近くあると思います。一日3問やれば1か月足らずで終わる量でしょう。
2か月半でこれも3週していきましょう。内容を覚えてしまって勉強にならないのでは?と思われる方もいらっしゃると思いますが、正直覚えてしまったでも大丈夫です。その分聞き取れる音も確実に増えています。
リーディング
リスニング問題はPart3,4だけでいいといいましたが、リーディング問題は全ての問題をやっていきます。
まず、Part5 これは短文穴埋めで文法・単語力が問われます。自動詞・他動詞の区分について上記の学習では一部TOEICレベルに達していない部分があるのでここで補完することになるでしょう。
Part 5は一問10秒といいたいところですが、いったんは20秒以内に解けることを目標にしましょう。
何度もいいますが、最初に解けなくても心配する必要はありません。
Part 5は残念ながら模試の問題だけでは不足するため、追加で教材を使います。
正直問題数がそれなりに多ければそこまでこだわらなくても良いですが一応おススメを上げるとすればこれです。
解説を読むのを込みで1問40秒でこなしたいところ。
Part 5、6に一日40分かけましょう。
Part7はひたすら模試を解きましょう。
TOEIC900点レベルでは、問題文を全部読みながら回答するというレベルに至らないためざっくり重要な情報を探していくことに意識を向けながら読んでほしい。
こちらは1日30分勉強しましょう。
お金をかけられるなら多読を取り入れよう
TOEICの勉強以外にできるなら多読を取り入れてほしい。
あえておススメを上げるとしたら
この人の本は、比較的英語がわかりやすく、初心者でも読み進められる。
これでも難しければPenguine reader seriesという使用英単語を制限した多読本があるのでこちらがおすすめです。
多読の目的は、
- 知らない単語に当たっても文脈で理解するスキルを身に着けること
- 大量の英文に圧倒されることを防ぐこと
- 読書スピードを上げること
の3点です。
実は特に読書スピードを上げるというのは重要です。
リスニングのスピードが恐らく1分間に180words読まれるスピードですが、このスピードでそもそも英語が理解できないとリスニングで聞き取れる分けがないんですよね。
これは結構盲点になっていて、TOEIC800点くらいの人が伸び悩む原因になっています。
ラスト2週間
最後の2週間は徹底的に本番環境に慣れましょう。
できれば公式問題集をやりたいところですが、とにかく公式問題集は高い(模試2回分で3000円)ので他の模試でも構いません。
2日に1回のペースで一つの模試をこなしていきます。(1日は復習に充てるため。基礎的な復習は実施した日に終わらせるが、次の日に知らない英単語、聞き取れなかった音を復習していきます。)
最後はもう予算との相談で、やり終えたら次の新しい問題集にいきたいところですが、お金を掛けたくなければ同じ問題集でも十分効果はあります。
ここまでくれば1回、1回慣れでTOEICの点数が上がっていくことを実感できるはずです。
模試をやるうえで、TOEICの基本テクニックですが、
- リスニングの前には聞く前に問題文を読む。
- リーディングの長文を読む前に大体の質問を把握しておく
という癖をつけましょう。
これがあるとないとでは点数が50点くらい変わります。
終わりに
いかがだったでしょうか。
TOEIC900点へのイメージが立ちましたでしょうか。
勉強の道のりで大変なところは大いにありますが、TOEIC900点はだれでも100%達成できる現実的な目標です。
疑問点等ございましたらツイッターまでダイレクトメッセージを頂ければ力になります。
このメソッドも今後改良を続けていきたいと思いますので、もし試されて難しい点等ありましたらこちらもご連絡をいただけますと幸いです。
公認会計士。毎四半期、数百社くらいの決算資料を趣味で読みながら特徴的な決算について解説しています。「〇〇最終大幅赤字」といった表面的な報道があまり好きではなく、しっかり中身を語りたい。業界別に企業を比較しながら優良企業の強みにせまります。海外業務中心なので米国企業も強め。
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